***
「そうやで」
なんていつも通りに笑った、
それまでに見せた表情が、彼女が唯一見せた笑顔以外の表情で
あぁコイツは馬鹿なんだなって思った。
そして
そして、
***
ちっこいばみさんの、最初で最後の恋した瞬間。
という訳で、↑の目つき悪いガキは浮浪児時代のばみさんでしたー!
正解者に拍手! (平●学院大学)
この頃はまだ標準語ですね。
髪がボッサボサなのは、しょっちゅう喧嘩とかでちぎられたり、もやされたりしてるからです。
今回は胸から上しか描いてませんけど、チビばみさんの全身のデザはちゃんと決まってるのでいつかカラーでしっかり描きたいですねー
最近そればっかですねー←
そんなことはさておき解説、解説(逃)
↑でチビばみさんと喋っているのは、今までちょろちょろ呟いてたばみさんに一番影響与えた女の人、ってかまぁ初恋の人ですね。
このころのチビばみさんは『物心ついたときにはすでに浮浪児』のベテラン浮浪児←で、同じ地区にいた捨て子集団のリーダー格でした
捨て子集団っても、集団で大人を襲って身包み剥いで殺してしまったりだの、そんな容赦のない輩でしたが。
逆を言えば、そうでもしないと生きていけないような劣悪な環境下で育ったんですが、まぁ生来の性格と仲間の存在のおかげでヒネくれてはいなかったようです。
フツーの会話をしているぶんには『ただのマセガキ』ってなだけみたいな
でも、なかなか会話術には長けていたと思います、この頃から。
というか、元々頭がいいんですね、この人は。
勉強できるってか、人間的な意味で
そんなもんで、外交官のごとく地区の中で力を持っているゴロツキと子どもながらに上手く付き合いながら貧民街ライフをエンジョイしてた訳です。
そしたら、ある日チンピラにボコボコにされて、身包み剥がされたにもかかわらずヘラヘラ笑ってる珍妙な女に出会ったと
それが↑の似非関西弁な女の人。
この人が度を越えたお人よしで、
「ニコニコしてる人みるとニコニコしちゃうよね!ってことは、あいがニコニコしてたら、みんなニコニコで素晴らしい世の中!」
みたいなすごい人だったもんで、当時のばみさんにとっては存在自体が衝撃的でした
そしてその人に興味を持ち、話しているうちに思うんですね。
「うわー、コイツ馬鹿だー」
と←←←
笑ってるだけで幸せになれたら、この世に悲しいことなんてあるわけがありません。
笑ってるだけで幸せになれないなんて、ここ(貧民街)じゃ赤ん坊だって知っています。
でも彼女はへらへらへらへら
いつでもどこでもへらへらへらへら
楽しくないのにへらへらへらへら
本当は泣きたいくせにへらへらへらへら
馬鹿に言ってもききやしないだろうから、
それなら自分だけでも、彼女の前ではずっと笑っていようと
それなら自分の前だけでも、彼女は本心からの表情でいられるだろうと
そんな風に思ったのが、ばみさんの初恋でした。
それからは、ニコニコしながら彼女に構って、面白おかしい話をして笑かしたりなんだりガキながらに恋した女のために頑張ってました。
(そしてあまりにニコニコしてたもんだから、あの不名誉な本名をつけられてしまったりしました←)
まぁそれから間もなくして、こんな無鉄砲な生き方で治安の糞悪いところをフラついていた彼女は当然のごとく追いはぎにあって死んでしまうのですが。
彼女が死んだとき、ばみさんは泣きませんでした
というか
「まぁ『いつかはこーなる』って分かってたことだよね」
みたいな感じだったのですが(ずっと弱肉強食の世界で育ってきたから、そこらへんはドライなのです)
追いはぎした男がチビばみさんの登場にビビって(ばみさんの悪行も、この女の人と仲がいいことも知ってたので)、
「この女がへらへらへらへらしてて、乱暴してる最中もへらへらしてるもんで苛ついて、」
みたいな言い訳をし始めたのです。
恐怖の余り、半泣きで。
それで
「なんでアンタが泣くの?痛かったのも、苦しかったのも、アンタじゃないじゃん。
泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、泣くな、
泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな
アンタが泣くな」
そして、ばみさんは
初めて生きるためじゃなくて、憎くて人を殺して、
初めて大声あげて泣いて、
んで、それっきり今まで一度も彼は泣いてません。
笑い泣きとか、ギャグ顔とかそういうのは抜きにして、悲しかったり苦しかったりでは一切泣いてません。
笑ってます。
怒ってても笑ってます。
笑ってます。
ばみさんが、泣いている人に優しいのは本当は泣いている人が大っっっ嫌いだからです。
いるだけでどうしようもなく、殺したいくらいにイライラするので、だから必死で泣き止ませようとしているだけです
そんな感情、外には一切だしませんけどね。
ちなみついでに、ばみさんはこの初恋のことについても忘れてしまっています。
それでもいまだに涙が嫌いだったり、似非関西弁しゃべってたり、やたら笑ってたりするのは何でなんですかね?
そこらへんをきっちり決めるのは無粋な気がするので、たぶん固めませんけども。
この世からも
記憶からも
消えてしまった人のために
笑う
笑う
追記に私信~♪
あ、あと皆サマお祝いのお言葉超嬉しいんだぜー、ありがとです☆
拍手してくださった方、ありがとうございます!!やる気でますですよ~vv